畳職人として
history
角谷畳店の歴史
当店は、1910年(明治43年)頃、初代角谷広吉が愛知県碧南市で畳屋を創業し、二代目時司が、たばこ・切手・宝くじも販売して事業拡大していきました。店には常連客が集まり活気がありました。
三代目武彦が15歳から働き始め高度経済成長期もあって毎日、夜中まで畳を製造していました。四代目名倉伸介が2000年に入社し、基本である手縫いを学びました。そして2008年、三代目武彦から事業継承をし、2014年に畳の丈を両端で切り、畳表を張って縫い付ける設備を買い替え現在にいたります。
このように創業106年の当店は地域からの信頼も厚く国産原料にこだわり昔ながらの製法で畳を製造しております。またここ数年、畳材料(イ草・畳縁)で新しい商品の開発に取り組んできました。そして2015年6月に、畳縁でくるみボタンを作ることができました。この商品は、服のボタンやヘアゴム、マグネットになり、和の小物として発売しております。
畳職人として
国産の畳にこだわる理由
現在国内でのイ草のシェアは中国産が80%国産は20%です。当店では半年以上、熟成させた付加価値の高い畳製造をしています。イ草には熟成させることで、バニリンという人々が癒しと感じる香りの成分を放ちます。
また、畳の色あせも遅くなり表皮も固くなることで長持ちします。
業歴100年を超える当店が最もこだわっているのは、自分の目で見て判断し納得した材料をお客様に提供するということ。そのために自ら生産者に会いに行き、農作業を通じてその想いを聞く機会を設けています。イ草の産地で有名な熊本県八代産を中心に、顔が見える生産者と提携し仕入れた畳表は、自信をもって提供できる良質なものばかりです。
質の良い畳がもつ良さを感じてもらいたいとの想いで、素材にこだわった商品を販売しております。
昔ながらの製法から学ぶこと
機械化が進み、畳の縫い方より、機械の使い方が重視されていますが、改めて基本である手縫いを学び、国家資格である一級畳製作技能士の資格を2008年に取得しました。
最近では琉球畳やカラー畳、薄い畳などの施工も手がけることが多くなりました。畳には、フローリングに負けない機能性や現代的なインテリアにも溶け込む幅広いデザイン性があります。使われる環境や使い方を考慮し、お客様にあった最適な畳をご案内します。
畳を使った新しい試み
色鮮やかな畳縁や畳を使い、りぼんやくるみボタンも販売をしております。畳に触れる機会を多く持つことによって若い世代の方や海外にも畳が持つ「良さ」を感じてほしいと思っております。